デメリットもある法人成り

エンジニアが個人事業主から法人成りをすると稼げるようになるとよく言われていますが、実際にはそうとは限りません。
個人事業主として働いていた方が稼げるケースも多いので、法人成りをするときには慎重に検討する必要があります。

法人成りをするデメリットとして挙げられるのがコスト面の問題です。
事業をおこなっているときには事業所得に応じて所得税と住民税を納めなければなりません。

エンジニアの場合には働き方次第で大きな収入を上げることが可能ですが、その分だけ税金も大きくなってしまいます。
法人成りをすると法人税を納めることになりますが、個人事業主として所得税を納めるよりも少なくて済む場合もあるでしょう。

しかし、収益が十分に高くないと法人税がある分だけ高くついてしまい、利益が減ってしまうリスクが発生します。
住民税についても同様で、法人成りをすると税額がかえって高くなってしまうのが問題点です。
毎年安定した収益を生み出せるようになってから法人成りをすると失敗がありませんが、たまたまある年だけ収益が大きくなっただけという場合には法人成りをすると翌年から損をするリスクがあります。

また、法人成りをするときには定款認証などに初期コストがかかるのもデメリットです。
初期コストの数十万円を取り返せるくらいに節税メリットを得られるか、資金調達のしやすさを活かすかしなければならないでしょう。
法人成りをするときにはいかにコストを考慮するかが重要なのです。